生物学者で超有名な福岡伸一さんが、以下で面白いエッセイを書かれていたのでご紹介です。「自分の腸内細菌叢をなるだけいい状態にしておこう!」と再認識したお話。
要約すると、赤ちゃんの腸内細菌は胎児の時は一匹も棲みついていなくて、生まれた後徐々に形成されるんだけど、ゼロからどうやって赤ちゃんの細菌叢ができあがるか、というと、生まれる最中に産道でお母さんからもらう、という話。
じゃあ、帝王切開の場合はどうなるの?というと、何と、取り上げてくれる助産師さんやドクターの手からの皮膚の常在細菌が付着して、ということらしいのです(°_°)
そうすると、経腟分娩と帝王切開で生まれた子供の差は何なのか、というと、
もともと親がアレルギー体質の場合に限るけど、帝王切開の赤ちゃんの方がアレルギー疾患のリスクが高まるというデータがあるらしい。
乳酸菌やビフィズス菌のような善玉菌によって腸内細菌のコロニーが優勢な状態になっていることが、免疫系を安定させて、過剰な反応であるアレルギーを起こしにくくしている、というようなことが言えるらしいんだけど(親がアレルギー体質じゃない場合は差異はないらしい)、産道でその菌をもらってないから、リスクが高まっちゃうというわけ。
もちろん帝王切開でも、上記のようにドクターや助産師さんの皮膚の常在菌からのスタートで徐々に善玉菌を増やすことになるから、経腟分娩の赤ちゃんよりは作成が少し遅れるけど、ちゃんと腸内細菌(乳酸菌やビフィズス菌)が棲みつくから問題はないみたい。
アメリカでは現在3人に1人が帝王切開となっているため、研究者から帝王切開の場合は、お母さんの膣分泌液を赤ちゃんに与えてはどうか、というアイデアが出ているらしい。
私は若干アレルギー体質(湿疹が出やすく腫れやすいが、検査すると数値が若干高めなだけで「はい。あなたはアレルギー体質ですよ!」という数値には至らない、という体質)なので、経腟分娩になればいいかなって、これを読んで思いましたが、30週で赤ちゃんが横位なので(逆子は脱した)、どうなるんだろうー
帝王切開になっても落ち込まないと思います。帝王切開で楽して産んだみたいなことを言われても平気だし(言ってる人間の知識不足、感受性の低さが問題なだけ)、経腟分娩で産めなくてごめんね、とも思わない。
そんなこと言ったらデスね、「病院で医療の手を借りて産んでごめんね」となるわけですよ、本質的には。
それってキリがなくないですか?
じゃあ、盲腸になったらあなた、どうすんの?手術しないの?って話とあまり変わらない。帝王切開で産んだことで劣等感を持たせるようなことを年配のおばちゃんには言って欲しくないですね〜真面目で素直な女性だと落ち込んじゃうからね!私と違って。
陣痛促進剤だって、必要ならば使って赤ちゃんを安全にこの世に産み出す方がずっと大切。これも、風邪を引いたら自然治癒が一番だけど、薬を使わないと肺炎になるんだったら薬は必要、というのと実は変わらない選択だよね。
より良い選択に医療があるなら、そして、その選択肢が緊急時では唯一ならば、ぜひとも使うべきだと思うし、それを選択したことに罪悪感を持たないほうが、赤ちゃんにとって絶対的にいいと思う。赤ちゃんの幸せはお母さんがハッピーな状態にいることにかかっていると思うから。
医療機関側のタイムスケジュール的に経営上よろしいから使うとか、人手不足だから、この時間帯に産んでほしいから使うとか、過剰に訴えられるリスクを恐れて医療側が恣意的に行う、といったことは避けた方がいいに決まってる。
他には、信じられない妊婦側の理由とかね。(コンサートに行きたいから帝王切開で計画出産したいとか、占いによるとこの日に絶対産むほうが運勢がいいとかね。)でもそんな女性、何万人に一人だよねえ。
昭和の始めの女の人みたいに、屈強に体を鍛えておいて(一日中体を動かす家事労働をしてるような時代みたいに鍛えておいて)、20歳前後に産めればそりゃいいですけど、それでも、昔(と言っても1960年代まで)の方が圧倒的に妊婦や赤ちゃんは死亡していたんですよね。
夫婦でいろいろ考えて人生を選択して、ベストを尽くして妊娠生活(あるいは結婚後妊娠を見据えて生活)を送り、結果として帝王切開になったのならば、それは天命、あるいは最良の選択肢だったのだと思う。
私の場合、出産後の里帰りはしませんし、親が手伝いに来る可能性は低いので(想像以上に一人での子育てが大変で、とてもとても一人では無理!と白旗あげたら来てもらうつもりです)、なるだけ産後の体力を温存したいところ。
帝王切開だと私の場合、若干アレルギー体質で以前から何かと腫れやすい、湿疹が出やすい傾向があり、かつ40代なかばの体力がない私は、相当傷の回復が遅めで産後きつそう。。。
だけど、経腟分娩でも、分娩時のトラブルや、陣痛などが大変過ぎて、産後ずっと体がきつい人もよくいるみたいだし、分娩による体はOKでも、母乳育児で疲れ果ててしまったり、産後のマタニティーブルーが酷くて地獄!という方も多いようなので、こればっかりは自分の身体の調子と、分娩時の状況によるから、予測がつかないなあ。。。。
今できることは、とにかく自分の食生活に気をつけて、自分の腸内細菌叢をベストな状態にしておくことかな!
今回はちょっと暑苦しいないようになっちゃったなーごめんなさい。